期日:平成24年11月1日(木)
〜2日(金)
会場:新潟県柏崎市「シーユース雷音」
奈良康明老師(大本山永平寺西堂・駒澤大学名誉教授)
本年度の当管区教化センター年間テーマ「共創」についてご講義頂きました。
内容は、
- バラバラ社会〜無縁化と孤立化
(1)自己愛社会
(2)無縁社会から新しい有縁(ツナガリ)社会へ
- 起縁の世界観
(1)仏教の社会観
(2)共創の社会観
- 慈悲
(1)釈尊の慈悲の祈り
(2)慈悲とは他者への関心
枡野俊明老師(神奈川県建功寺住職・庭園デザイナー)
「現代社会に禅の教えを生かす」
「禅」ZENを取り巻く現状からお話し頂き、物の豊かさより心の豊かさを説いたのが日本であること。
そしてかのスティーブ・ジョブスが、「今やっていることがこれでいいのか」と鏡の前に立ち、「簡素よりもすぐれたことはない」と気付いた。
また、現代の日本の状況もお話頂き、「人が信じられない方が多い」「不安を抱えて生きている」そして、情報が欲望を刺激し、執着心のスパイラルをつくっている。
その世の中の状態に、お寺が人々のニーズの応えているかと切り込んで下さり、「危機感を持ち続けて、一つ一つコツコツと実践していくこと」の大切さを説いて下さいました。 そして最後に、鶴見駅ビルにご自身がプロデュースされた「シャル鶴見」をプロジェクターを使用してご紹介下さいました。
山口正章老師(大本山總持寺布教教化部長)
「峨山禅師の御生涯と五院制度にみる總持寺教団の発展」
平成27年に厳修されます「峨山韶碩禅師650回大遠忌」に因みご講義を頂きました。
- 大遠忌スローガン「相承〜大いなる足音がきこえますか」
- 永平寺常陽殿の前庭に建つ「峨山さまの碑文」
- 大乗寺と永光寺
- 永平寺と總持寺
- 瑩峨の御両尊について
- 諸嶽山總持寺の開創と五院
- 輪住制度前期
- 輪住時代の後期
- 輪住勤務について
- 總持寺教団による教化活動
上記等をお話し頂きました。
佐々木 閑先生(花園大学教授)
「神秘と迷信、科学と仏教」
ご好評により4年連続のご講義です。
「迷信と神秘の区別は、どこにあるか」より入って下さいました。
内容は、
- 仏教から始めましょう −「仏教とは何か」−
- 物理学:ケプラー、ガリレイ、デカルト → ニュートン →アインシュタイン →量子論:コペンハーゲン学派 →エベレッット:多世界解釈
- 進化論
「造物主がすべての生物をお創りになった。その中でも特にすぐれた完璧な生物にして万物の霊鳥、それこそが人間である」
↓
「進化は機械論的に、そして高い許容度をもって、無方向的に進む」
- 数学
- 仏教と科学
波動の起こり方も、図によりご説明頂きました。
多くの質問にも、ユーモアを交えてお応え下さいました。
2日間、外はまれにみる暴風雨でありました。遠方よりお越し頂いた先生方に感謝申し上げます。
また、参加者の方々も熱心に受講下さいました。誠にありがとうございました。
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